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黙って従うことには耐えられなかった!理不尽で非人道な国家権力の停止を求めて

混合治療解放を求めて1人で国を提訴 清郷 伸人さん

一審では弁護士も付けずに見事勝訴
~はたして二審の判断は? 9月29日の東京高裁判決を待つ


 本誌のテーマの1つは「がん難民をつくらないために」であるが、いわゆる標準治療(手術・抗がん剤・放射線)では手に負えなくなったときに、患者さんが海外では認められていてもわが国では未だ保険診療が認められていない治療に、可能性をかけてみたいと思う気持ちは十分に理解できる。
しかし、その際には保険診療と保険外診療(自由診療ともいわれる)とを混合して行うこととなり、患者さんは保険診療分まで全額自費で負担しなければならなくなる。そして、病院側は保険指定の取り消しという懲罰を受ける。この現行制度は、がんという難病と闘う患者さんや医師に経済的負担や、別な意味での困難を与えてしまうこととなる。
今回取材した清郷伸人さんは、自らのがん治療において混合診療禁止に直面されたが納得せず、1人で国に混合治療における保険受給権の確認を求めて提訴し、一審の東京地裁では勝訴を勝ち取られた。その後の国の控訴による二審の東京高裁も先頃結審したが、9月29日の判決を控えて現在の心境などを伺った,
。(『統合医療でがんに克つ』2009.10月号より)

清郷 伸人さん 混合治療解放訴訟

取材・株式会社 クリピュア 代表取締役 吉田 繁光(『統合医療でがんに克つ』発行人)

012-020 特集-1.tif本誌前月号(10月号)で取り上げた、混合治療解放訴訟を国相手に起こしている清郷伸人氏に対する控訴審判決が平成21年9月29日に東京高裁(大谷禎男裁判長)で出された。判決は意外にも逆転敗訴との残念なものであった。
 判決では、厚生労働省の制度運用に法的根拠はないと判断した1審判決を取り消す逆転敗訴を言い渡した。原告の清郷氏は厚労省の運用は違法であるとして、国を相手に保険適用の確認を求めていたが認められなかった。
 清郷氏は1審では本人訴訟で勝訴を勝ち取ったが、今回は無償で弁護団が付いた。その弁護団と臨んだ判決後の司法記者クラブでの記者会見では、「行政べったりの不当判決」と不満を述べるとともに、「これは私1人の問題ではない。多くのがん患者さんのためにも、命ある限り闘う」と最高裁へ上告する決意を語った。(「統合医療でがんに克つ」11月号より)